「 鬼ヶ島アンセム 」を語る。【楽曲解説】【あずきあずさ】


お豆さんこと、あずきあずさでございます。

今日は、先日1日に各種サブスクでリリースした、「鬼ヶ島アンセム」について語っていこうと思います。

AYURINの楽曲は、ファンの方が歌詞の考察をしてくださったり、とても奥深いところまで楽しんでくださっているという話を聞いております。本当にありがたい限りです。

クリエイターという人種は作品の細部まで見てもらえれば見てもらえるほど気持ちよくなっていく生き物です(#とは)

この記事も、楽曲を深く愛してくれている方たちが、更に楽しんでくれたらいいなーの気持ちで書いていきます!

きっかけ


↑※激似。

この曲を制作することになったそもそものいきさつは、今年の8月31日に予定されていた、香川県にある「女木島」と言う場所でのライブにAYURINが出演することになったことがきっかけでした。(残念ながらこちらのイベントは、雨により中止となってしまいました)

この女木島、桃太郎の「鬼ヶ島」のモデルとなったと言われている島だそうで、その時の私とAYURINのやり取りを出来るだけ正確に再現したのが以下です。

AYURIN「島でライブすることになった!」

あずきあずさ「へー面白そう。」

姫「鬼ヶ島なんだって!!!」

豆「もう曲作りたくなってるやん」

姫「すすす」

きっかけなんて往々にして些細なものなのです。

まぁ私たち岡山県出身アーティストなんでね。桃太郎ソング1曲くらい欲しいよね。

そんなわけで、「鬼ヶ島」にちなんだこの曲を作ることになりました。

サウンドについて


2nd Sg「曼珠沙華-MANJUSAKA-」で「中華ロック」みたいなテイストに挑戦したので、「今度は正統派な和ロックも作りたい!」と思っていたところにうってつけのテーマ。さっそく実行に移しました。

ゴリゴリのバンドサウンドと、和楽器が持つ重厚さや気品が絡み合ってとってもリッチな仕上がりになりました。

後半で童謡の「桃太郎」をサンプリングしているのも特徴的ですよね。ライブでみんなで歌おう!

隠し要素みたいなもんですが、この曲のタイムは「04:20」となっており、逆さから読むと「0240(オニシマ」という語呂合わせになっているのです。

この手のタイムトリックはAYURIN楽曲では実はよくやる遊びです꜀(.௰. ꜆)꜄

歌詞とストーリー


AYURIN楽曲は「物語音楽」でございますので、まず始めに原案となるストーリーを考えてから、作詞をしていきます。

それと、AYURIN自身が楽曲の世界に入り込むための「キャラクター」を生み出すことも、すべての楽曲において意識しているポイントです。

「鬼ヶ島の曲」という大枠のコンセプトは決まっていたので、「じゃあ今回の主役は鬼か」とここまでは1秒で決まりました。「鬼目線の桃太郎を描く」というのが意外とありそうでない題材で、創作意欲をくすぐられます。

今回、私が書いたストーリー原案を初公開致します。(正直ちょっとはずかしい///)

でも、こういう資料が充実することで、さらに楽曲を楽しんでもらえるきっかけになるならば本望であります!

ストーリー原案を表示
その昔、この世界には鬼がいました。
鬼、と言ってもありふれた伝説に語られるような怖い存在ではありません。
人間を食べたりはしませんし、悪いことをする人にしか力を振るいません。
人情に厚く仲間を何より大切にしますし、歌と踊り、そして酒をこよなく愛するとても愉快な種族なのです。

さて、ここは鬼が住まう郷、鬼ヶ島。
女王が統治するこの島で、今日も鬼たちは昼夜も忘れお祭り騒ぎ、楽しく暮らしていました。

そこに、ある報せが届きました。
「桃太郎」という人間の青年が物の怪の軍勢を率いて鬼を討伐すべく、鬼ヶ島へ向かっているというのです。

「なんてこった!」
「俺たち何もしてないのに!」
「迎え撃つぞ!」
「戦じゃ!」

慌てふためく鬼たちに女王が言いました。
「そう慌てなさんな。迎え撃つだなんて物騒なこと言っちゃいけないよ。わたし達はいつも通り楽しくやろうじゃないか。桃太郎さん達を盛大におもてなししてやんのさ。一緒にバカ騒ぎして盃交わせば、人間も物の怪も友達さね。」

「確かにそうだ!」
「姐さんやさしい!」
「結婚してくれ!」
「祭りじゃ!」

早速鬼たちは、桃太郎たちをもてなすべく、祭りの準備を始めるのでした。はたして、桃太郎は鬼たちの歓迎を受け入れてくれるのでしょうか。

いかがでしょう。

実は楽曲の数だけこういう原案が存在していて、この流れは1st sg「人食い魔女のエターナル・キャッスル」からずっと続いている制作ルーティンなのです。

今回、AYURINが扮するキャラクターは「鬼の女王」ということですね。そして、何気に鬼の皆様は、「ファンの皆様」のことを意識してます。お祭り騒ぎな感じがライブと重なるな~と思い、ファンタジーな情景と、実際のライブの情景がリンクするよう意識しながら歌詞を書いていきました。

そして完成した歌詞がこちら↓

歌詞を表示
『鬼ヶ島アンセム』

空晴れ渡る郷 ここがそう
ユカイな鬼が住まう楽園
朝昼夜も 忘れて騒げ
えんやこらさ えんやこらさ 祭りだぞ

はるばる鬼退治?
争いごとは好きじゃないんだ
呑んでみりゃいいんじゃない?
宴の準備を始めよう

祭囃子 響き渡り
今宵は祭りだ 歌舞け 歌舞け
鬼も人も イヌもサルキジも
盃交わせば兄弟

(Get your hands up! Higher, and fire!)
手を上げろ 声出せ 轟け 空高く
(Rave-up break out! Everybody 無礼講!)
ようこそ!此処が我らの鬼ヶ島

爛々 気分上々
開演 百鬼夜行
準備は万端? 殿さまのおでまし
桃の舟に乗り 海を渡り
どんぶらこっこ どんぶらこっこ おいでませ

鳴らせ あばれ太鼓
鬼の居ぬ間に宴はナシ
酒は足りてるかい?
歌え 踊れ 笑え 騒げ
祭りはまだこれから

今こそ見せろ 大和魂 
その手に握る宝刀かざせ
まるで咲き誇る桃の花
最高の景色 今ここに
祭囃子 響き渡り
今宵も祭りだ 歌舞け 歌舞け
鬼と人が相見える時
新しい物語の予感

桃太郎さん 桃太郎さん
おこしにつけた きびだんご
一つわたしにくださいな
はるばると 海をこえ
ようこそ ここが鬼ヶ島
心こめて おもてなし

宴の準備を始めよう

鬼も人も 手を取り合って
心の底から笑い合える
こんな物語はいかがでしょう?
あったとしたら素敵だね

祭囃子 響き渡り
今宵も祭りだ 歌舞け 歌舞け
鬼も人も イヌもサルキジも
ミンナエガオニナレルから

(Get your hands up! Higher, and fire!)
手を上げろ 声出せ 轟け 空高く
(Rave-up break out! Everybody 無礼講!)
ようこそ!此処が我らの鬼ヶ島

なんとやさしいせかいでしょうか(┐「ε:)_

タイトルの「アンセム」という言葉には「国歌」「聖歌」などの意味があり、スラング的な用法として「神曲」と言った意味あいでも使われます。

「鬼ヶ島のアンセム」そして、「AYURINとファンにとってのアンセム」になって欲しいと言う願いを込めてこのタイトルをつけました。

「あばれ太鼓」という単語がありますが、これは「女木島」の伝統芸能なんだそうです。やっぱりいつかは機会があれば女木島で披露したいなーの気持ちです。

「ミンナエガオニナレル」はライブでは何度か披露させて頂いている「RAINBOW FANTASIA」からのサンプリングですね。AYURIN楽曲における大切なキーワードの一つなので、今後もたびたび登場すると思います。

今こそ見せろ 大和魂 
その手に握る宝刀かざせ
まるで咲き誇る桃の花
最高の景色 今ここに

このブロックは、特にライブの情景を強く意識したパートで、ピンク色のペンライトが咲き乱れる様子をイメージしています。鬼のみんなよろしくな。

おわり!


最後までご覧いただきありがとうございます。

楽曲解説シリーズは、需要があれば今後もやっていこうと思います。

「鬼ヶ島アンセム」ライブで音源で、たくさん楽しんでいただければ幸いです!

ではでは。

“「 鬼ヶ島アンセム 」を語る。【楽曲解説】【あずきあずさ】” への2件の返信

  1. 曲に込められた想いを形にしてくれるのはありがたい限りです!アンセムの理解がより深まりました。
    ライブでは盛大な桃の花を咲かせたいと思います。
    楽曲解説楽しみにしてますので、またよろしくお願いします!

  2. 制作秘話を知ることで、さらに楽曲・世界観を楽しむことができる、天才お豆さんありがとうございます🫘

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